-まず始めにテニスショップを始めたきっかけを教えてください。

阿部:『大学で軟式テニスをやっていたのでテニスは元々大好きでした。大学を卒業してからヨネックスに入社して4年間勤めたあと地元の栃木県足利市にテニスショップを開いたんです。10年ほど足利市でテニスショップを経営して、10年目にショップを大きくするか東京に進出するか迷ったのですが、結局、東京への進出を選んで、この下北沢にショップを開いて今年で12年目になります』

-現在はリバティクロス(テニスショップ)とテニスコレクティブル(コレクターズショップ)という2つのショップを経営されていますが、コレクターズショップを始めたきっかけを教えてください。

阿部:『最初、東京に進出した時はリバティクロスのオリジナルブランドを作ろうということだったんです。ウェアやバッグなどの。それがちょっと上手くいかなくて、僕が趣味でテニスに関するものをコレクションしていて、たまにそれをお客様に見せたりしていたんです。それが好評で3年前くらいから少しずつブースをショップ内に設けていったんです。それで今ではショップをリバティクロス(テニスショップ)テニスコレクティブル(コレクターズショップ)で半々にしているといった感じです』


-テニスコレクティブルの方のお客様の男女比や年齢層は?

阿部:『はっきりいってお客様は男性の方ばかりですね(笑)。99%は男性の方です。女性の方はやっぱり少ないですね。もっと女性のお客様にも来て欲しいんですが(笑)。お客様の年齢層は中学生、高校生、大学生、一般の方と幅広いですね。高額な商品を買われるのはやはり社会人の方が多いですね』

-何か面白いエピソードなどはありますか?

阿部:『こういうコレクションの部分っていうのはある意味マニアックな趣味なので周りにそういう話を出来る人がなかなかいないようで、お店に来て商品を買うというよりも、コレクションの話をしに来るだけのお客様とかもいらっしゃるんです。それで話が盛り上がっちゃって何時間も話して帰るお客様もいらっしゃいますよ』


-最近はテニスブームの再来といわれていますが、売り上げに変化などはありましたか?

阿部:『そうですね、テニスの王子様がブームになった2年前はこれはテニスショップのほうなんですがラケットは売れましたね。まぁ、ラケットは1度買ったらそうそう買い換えるものでもないので今は落ち着いている感じですね。コレクティブの方は最近のテニスブームにあまり関係なくて、やはり大きな大会が行われると、例えばグランドスラム大会とか東レPPOや、AIGオープンが始まると売れ行きが伸びますね。全豪が始まるとテレビ中継がある、東レPPOが始まると選手が来るじゃないですか。選手の生のプレーを間近で観たり、ニュースで耳にしたりするとお客様がどんどんいらっしゃいますね。そして大会が終わったらパッーとお客様が来なくなっちゃうんですよ(笑)。まぁ、ある意味コレクティブの方は季節商品的な感じがありますね(笑)』

 

-ショップをやっていて楽しいなって思うことは何ですか?

阿部:『そうですね、他の人がやっていないことをやっているってことはやっぱり楽しいですね。うーん、根っからのコレクターなんでしょうね、僕は(笑)。お客様もそういう方がいらっしゃいますので話をしていても楽しいですしね。あとは儲かればいうことないんですが(笑)。それからショップをやる前は自分が好きでただ集めていただけだったんですけど、ショップをやるようになって海外との取引なんかもやっているんですが、これは売れるんじゃないかとかこれはお客さんが喜んでくれるんじゃないかとか考えながら仕入れをしているんですが、そういう商品を選んでいるときも楽しかったりしますね。あと、これは東レPPOに出店したときなんですが、テニスを全くやらない、ただハンチュコワが好きということ、カードを集めるのが趣味だという客様がいて、でも生で選手のプレーを観て感動してテニス自体にも興味を持ったという方がいらっしゃいまして。そういうテニスカードのような商品でも日本のテニス人口の拡大に少しでもつながればいいなと思っています。今、テニスの試合会場に足を運ぶ方というのはやっぱり自分でもプレーをしている方が多いと思うんですよね。でも、それだけじゃなく、プレーヤーを観に応援に行くだけだっていいじゃないか、それからテニスに興味を持つ、じゃぁ、ちょっとスクールに通ってみようか、そんな人が増えてくれたらいいなって思いますね』

-テニスグッズをコレクションするということがまだそれほどポピュラーではないという感じがしますが、そういうファンが増えてもいいと思いますし、プレーするのとファンになるっていう順番は関係ないんじゃないかと私も思います。

阿部:『そうですね、今テニスグッズのコレクターの方っていうのはごく一部なんですけど、テニスファンっていうのはたくさんいるじゃないですか。そういう方達にコレクションする楽しみも広げていけたらいいなと思っています。そういった趣味をコレクターだけでなく一般のファンにまで広げるためにはやっぱり価格の問題がありましてね。どうしても高額になってしまうので手が出しにくいんですが、最近は低価格の選手カードなどもありますので、これをファンの方にどんどん広めていきたいと思っています』

-今売れている選手、又はこれから売れそうな選手は誰だと思いますか?

阿部:『女子ではハンチュコワが売れていますね。これからはシャラポワも売れるんじゃないですかね。男子はダントツでフェレーロ、次がロディック、ヒューイットが売れますね。男性のお客様は男性プレーヤー、女性プレーヤーの両方とも買っていかれるんですけど、女性のお客様はやっぱり男性プレーヤーのものを買っていかれる方がほとんどですね。フェレーロのものだったら何でも欲しい!ってお客様もいらっしゃいますよ(笑)』


*インタビューを終えて

どの世界にもコレクターという方がいて、それを商売にしている方もいらっしゃると思うが、テニスグッズ全般をコレクションしてそれを販売している阿部氏の存在はテニス業界において貴重な存在といっていいと思う。テニスの場合だと道具にこだわりコレクションしている方は多くいるが、それのみならずカードやポスター、人形までコレクションしている阿部氏。テニスはプレーする、観戦する楽しみの他にグッズをコレクションする楽しみもあることをこのインタビューを通じて知ることが出来た。その場を自分がコレクションするだけでなく提供している阿部氏にはこれからもずっとそういう場を提供し続けていって欲しいと思う。

リバティクロス/テニスコレクティブル
東京都世田谷区北沢2-30-2 丸和センター2F
TEL 03-3485-8855


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