観戦記1/13(MON) 観戦記1/14(TUE) PHOTO(男子)

出発までの成り行き
私はクエルテンのファンなので全豪はどちらかと言えば観戦には損な大会と言えよう。ご周知の通り、彼は全豪では2回戦以上に駒を進めたことがないからである。しかしTV映像から伝わってくる雰囲気から察するに、もっとも観客を楽しませる大会には違いない。今回、全豪観戦8度目のベテランOさんに同行させていただくことになり、1週間観戦することとなった。
さあ、果たしてクエルテンは私より先に帰るのか、それともオージーの地に留まるのか?

ドローのいたずら   
私は3度のメシよりクエルテンが好きだが、アラジも好きである。これはあまり知られていない。というのもディープなアラジファンの方々の手前公表しにくいのである。しかし、いよいよ明日メルボルンへ出発という日に発表されたドローを見て愕然。なんと1回戦はアラジvクエルテンではないか!しかもクエルテンの山の上の方にはレイトン・ヒューイットがどっかりとNo.1シードとして居座っている。私はまだ行ってもないのに早く帰りたくなってしまった。ああ、やっぱり全豪行きは無謀だったか、やっぱり全仏にすべきだったのでは?と明日出発だというのに眠れない夜を過ごしてしまった。

メルボルンに到着
日本はインフルエンザ大流行の中、ついに南半球に向け飛び立った。赤道越えは人生初である。日本はこんなに寒いのにほんとに南半球は暑いのだろうか?そして太陽はどっちから昇りどっちに沈むのか?などと機中で小学生のようなことを考えている間にメルボルンに到着。降りたら、まあびっくりするような日差しであった。
空港からホテルへはタクシーで直行。距離にして35〜36kmはあり、所要時間は約50分。費用は約2,500円かかった。Oさんに尋ねると、空港から市内までの連絡バスもあるが、時間がかかるのであまり使わないそう。
ホテルに到着後、インターネットで気になっていた前哨戦のスコアを早速チェック。実は私が旅立つ日までクエルテンは前哨戦のオークランドで勝ち残っていたのだ。そして、見事に今季初優勝を成し遂げたことを知る!何しろ1月の優勝はキャリア初だったのでファンとしてもとても喜ばしい出来事だ。むむむ、これは今年ばかりはひょっとしてひょっとするかも?
注☆ひょっとしてひょっとするかもってのは『優勝』ではなく『2回戦突破』あわよくば『1週目突破』です。なにぶん誤解のないよう(笑)

クエルテンってオージーでは人気ないの・・?
翌日から連日観戦のスケジュールのため、時差ボケボケの身体にむち打って市内見物に出かけた。市内をてくてく歩き、水族館も覗き、なんとかタワーで観光案内ムービーを見、夜景も堪能し、またてくてくとほっつき歩いて、夕食は中華街で評判のお店に。
とにかく、なぜだか全然外国に来たという実感が湧かない。治安がとてもよいからなのだろうか?私は自分がこの国では外人だということを忘れて、お店の人に思いっきり日本語で話しかけ、Oさんに笑われたりしていた。
さて、ホテルに戻ってスポーツニュースでグガの勇姿を見ようとあちこちチャンネルを回すが、クエルテン優勝のニュースにはついに遭遇できなかった。『なんでだ?CNNのトップニュースに出てもいいくらいの快挙なのにさ』考えてみれば、これは当然の報いであった。何度グランドスラムで優勝しようが、自分の国で勝てないプレーヤーをオージーが応援するはずもない。オージーっ子はまず第一に地元のプレーヤーを精一杯応援し、次に全豪で好成績を上げる選手を応援し、その次に見目麗しい美女を応援するのである。クエルテンはこのどれにも当てはまらないんだからしょーがない!

1/13(MON)いよいよ開幕!オーストラリアン・オープン

ついに大望の今年初のグランドスラムが開幕!ホテルから1kmの道のりを歩いていくと、遠くに見えていたロッドレーバーアリーナ(以下RLA)が次第に近づいて来る。正面ゲート前では合奏隊が音楽を演奏しており、いやが上にも気分は盛り上がってくる。この場所で今年も歴史に残る名勝負が生まれるのだな。

杉山愛
杉山 愛(JPN)VSアンジェリク・ウィジャジャ(INA)

まずは我らが日本のエース愛ちゃんの試合を観戦。相手は昨年のAIGにもエントリーしていたウィジャジャ選手。なかなかスタイルのよい選手である。なんとまだ10代。それにしてはダイナミックなフォームと強風をうまく利用したクレバーなプレーで愛ちゃんを押し気味。これは将来性がありそう、じっくり観戦しようと思う間もなく、なんと私のデジカメがフリーズしてしまい、うんともすんとも言わなくなってしまった。初日のしかも第1試合でカメラに壊れられてはたまらん。私は相棒のOさんに事情を話し、いったんホテルに戻ることにした。でも愛ちゃんは私が見てると負けちゃうから観ない方がいいはずだ。
結局、バッテリー不足でフリーズ解除出来なかったことがわかり、再び会場に戻る。トランシーバーでOさんに連絡を取ると、今本村の試合が始まったよ、とのこと。愛ちゃんは勝ったらしい。やっぱり私が見てなくてよかった。
本村は初戦なんとエスクデとの対戦なので是非観たい試合。しかしブラジルのメリジェニ先輩はグロージャンと対戦なのでちょっと応援しないと孤軍奮闘かも。というわけでNo.2コートに直行。

メリジェニ



フェルナンド・メリジェニ(BRA)VSセバスチャン・グロージャン(FRA)

実は本日の対戦カードで私が密かに楽しみにしていたアクロバティック対決。第1セットを観戦したOさんによると、なかなか互角でいい駆け引きを繰り広げていたようだ。しかし私が席に着いた第3セットはメリジェニ先輩はまったくいいとこ無し。気温はどんどん上がっていく中、すっかりバテ気味の先輩は試合巧者のグロージャンにいいように振り回され、私が観たゲーム中で先輩のファインショットはたった一本だけであった。相手の脚が動かなくなったことで、グロージャンも特に奇をてらった作戦に出る必要もなくバックからのウィナーで着実にポイントを積み重ねストレート勝ち。最近のメリジェニには全盛期のような粘りが見られず、このままだとほんとに今年で引退かもしれない。



本村剛一




ニコラ・エスクデ(FRA)VS本村 剛一(JPN)

さて、その後Oさんと合流して本村の試合を観戦。昨年のアジア大会で優勝したご褒美にいただいたWC。チャンスにしていただきたいところだが、なんとシード選手に当たってしまった。しかもこれまた試合巧者のエスクデ。それでも一時的にショットが雑になったエスクデ相手にごーいっちゃんは1セット取り返した。しかし、その後とたんにエネルギー不足に陥ってしまいトレーナーを呼んで治療。私たちの後ろの席の日本人のお兄さん方に『なんで3セットくらいでバテるの?』と厳しいご指摘までいただいていたらしい。試合再開後、エスクデは相手の動きが鈍くなったところを巧みに攻め、サービス&ボレーでバテバテのごーいっちゃんを振り回し、結局3-1で勝利。体力の差ばかりが印象に残った試合だった。

 

 

コリア


ギジェルモ・コリア(ARG)VSフランシスコ・クラベット(ESP)

その後Oさんとまた別れて今度はギンギンのストローカー同士の対戦を見に行った。コリアはアルゼンチンの有望株のひとりだし、クラベットはすっかり大ベテランになった選手だが、比較的観客席の広いNo.11コートに観客は私を含めてなんと30人程度。なんでこんなに少ないんだ?まあ、きっとどこかのコートでオージーが試合してるんだろうと着席。コリアは不運な出来事を乗り越えまた復活してきたのでがんばっていただきたい。予想通り、ストローク合戦でなかなかゲームも進まず、1セット終わるのに小1時間もかかる。これがクレーだったらいったいどんなことになるのだ?しかも二人ともなかなか短気で線審、主審に文句たらたら。コリアは相手のショットがアウトだとおばさま線審に詰め寄り、しかもその線審の前にかぶさるように数十秒立ったりして若いのに嫌がらせをしていた。主審も『いいね?もう一回やったら警告だよ』と合図していたんだけど、あんま懲りる様子も無し。
 ストローク戦というのは見ていて飽きないものだが、『そろそろクエルテンが練習始めるかも』と 突然予感がして退席。あとからチェックしたらスコア上はコリアがストレート勝ちしていた。

 

本日のメインイベント
なぜかはわからないが、ファンというものはやはりお目当ての選手に出くわすものらしい。長いことその選手の動向に注目していると彼らのオーラをキャッチするアンテナでも養ってくるのだろうか。Oさんと合流してボーダフォンアリーナ(以下VA)に向かう途中の練習コートに駆けつけた。そこには異様に人だかりのするコートがある。見るとハンチュコワがムッとした顔で練習していた。たしか今日、午前中に試合があってずいぶん苦しんで勝ったはずだ。『これは特訓だね』と二人でコートに近づいていくが、人だかりでよく見えない。向かい側に廻ろうかな?と移動しようとしたその瞬間、隣のコートから壁越しに『うーえー』(私にはいつもこう聞こえる)という聞き慣れたうなり声。私は反射的にそっちに向かって走っていった。いたいた!いました。『キミに会いに私ゃはるばる北半球から来たんだよ』と心の中で恩を着せながらカメラを取り出す。オークランドで優勝しちゃったから、今日の午前中か昨夜遅くにメルボルン入りをしたばかりのはずだ。なのになんだかすごく飛ばして練習していた。思わぬ優勝だったから疲労と練習不足で焦っているだろうか?明日のアラジ戦がどんどん不安になってきた。
練習後、クエルテンはパソスコーチからなにやらけっこう長い時間教育的指導を受けていた。こういう場面はよく本人のオフィシャルサイトの写真で見るけど、その際クエルテンはコーチと目を合わせていないことが多い。『うっせーなぁ、わかっているよ、なんで僕を信用してくれないんだよ』『おまえが何度言っても試合中忘れちゃうからだろ?』とでもやり合ってるのだろうか?
などとくだらない妄想をしているうちにファンに群がられにこやかにサインをし始めた。あらま、疲れてるからムリかなと思ったのにファンサービスも忘れないなんてえらいえらい、と私も対岸に戻り、子供やギャルにまぎれて持参していた写真にサインをいただいた。ありがとう!明日はがんばるのだよ!

ワインガードナー
大波乱のナイトセッション初日
ジェニファ・カプリアティ(USA)VSマーレン・ワインガートナー(GER)
昼間の焼けるような日差しとはうって変わって夜はとたんに涼しくなるRLA。初日のナイトセッションは女子ディフェンディングチャンピオンのカプリアティ姉御のご登場。この2日あたりの各スポーツ紙上で『デップリ太って帰ってきた姉御』『いやいやあれは筋肉だ』と話題になっていたようだが、FILAの鮮やかな朱色のニューウェアとナイトの照明のおかげか、そう体型が崩れている感はなかった。第1セットのほぼ完璧な出来からOさんと『50分コース』だの『小一時間コース』だのぺちゃくちゃしゃべりながら観戦していたら、姉御は第2セット3-0から突然ミスを連発しだし、一方のワインガートナーはどんどんよくなるしで、小一時間だなんてとんでもない試合になってしまった。呪文にでもかかったかのようにおかしくなっていく姉御のプレーに観客たちも知らず知らずのうちにエキサイト。しかしこの試合、第2セットをタイブレイクの末落とした時点で、姉御の初戦敗退は誰の目にも(たぶん本人にさえも)明らかな試合だったのかもしれない。



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