観戦記1/13(MON) 観戦記1/14(TUE)
観戦記1/15(WED)
PHOTO(男子)

1/15(WEN)・観戦3日目
観戦3日目ともなると、すっかり自分もオージーっ子にでもなった気分で、会場内を我が物顔で縦横無尽に歩くようになってきた。まずはRLA正面で本日のプログラムを買い求め、対戦カードをチェック。今日はアラジのダブルスとサントロ×アーサーズの2回戦くらいしか私が気になるカードはない。たまにはせっかく持ってるチケットでRLAの大物カードを見るかと思いつき、スタジアム内に入っていった

クエチェラ



カロル・クチェラ(SLV)VSセバスチャン・グロージャン(FRA)

クチェラもグロージャンもいつも気になる選手ではあるが、なかなかじっくり観戦できない。今回もやはりアラジのダブルスが始まる頃には移動しなければならないので、ゆっくり観戦できなかった。それにしても、ほぼ満員のスタンドはなぜか落ち着いた雰囲気だった。しかもこの試合、ATPの主審としてすっかりお馴染みのグラフさんとモリッシーさんの両審判が長々と密談(?)しながら観戦しておられた。選手も観客もちょっとした高級感漂う雰囲気な中、試合は淡々と進み、グロージャンがセットカウント2-1としたところで他のコートへ移動。

ユーネス/アラジ




アラジ・エルアノウィ組(MAR)VS嶋田(JPN)・ロペス(ESP)組

今日から男女のダブルスも始まる。昨日一身上の都合により応援できなかった罪滅ぼしも兼ねてアラジのダブルス観戦に向かった。No.13コートは片側に10数列の観客席があるコート。RLAに比べるとずいぶんと間近に選手を見ることが出来る。前日の1回戦負けが堪えているかな?と思いきや、アラジはエルアノウィ先輩とにこやかに入場してきた。この二人は同郷なので当然かも知れないがほんとに仲がいい。アラジは何度も先輩に坊主頭をなでられていた。エルアノウィ先輩はアラジよりずいぶん背が高いので、頭頂部が視界に入りやすいのだろう(笑)相手にダブルス巧者のトーマス嶋田が組まれているのでアラジ組が不利かと思いきや、コンビネーションがよいのかさくさくとゲームをものにしていった。いつも、そして誰もが思うことだと思うが、ダブルスのペアってどちらがどういう風に誘うのだろうか?トミーとロペスなんて全然繋がりがなさそうだし、特に仲が良さそうな雰囲気でもなかった。一方のモロッコ組はチェンジオーバーの時の栄養補給の定番、バナナも二人で半分こ、ドリンクも自分のがなくなったらペアのを勝手に飲んでいた。ここで、私は残念ながらサフィンのサイン会が2時半からだったことを思い出し中抜け。
友人宛に何かコメントを書いてもらおうと頭の中で英文を作りながらはるばるイベント会場まで歩いていったら、ホワイトボードの前にお姉さんが立っていて、『今日のサフィンのサイン会は中止です』とアナウンスし、ボードにCANCELLEDと書いていた。『えー!?アラジのダブルス抜け出してやってきたのに!』私はちょっと憤慨気味に『なんで?まさか試合も棄権するの?』とお姉さんに詰め寄った。『それとも他の日に延期なの?』としつこく尋ねたが、お姉さんは『わかりません』『未定です』と困り顔で去っていった。仕方がないのでまた元のNO.13コートに戻ると、あと2ポイントでアラジ組の勝利という場面だった。流れはあのまま変わらなかったようだ。試合後、二人は何十人ものファンに囲まれて笑顔でサインに応じていた。アラジが先にサインを終えて出てきたので『写真を撮りたいから笑って』と言うも、他の女の子がツーショットを希望したのでアラジはそっちに行ってしまった。

サントロ

ファブリス・サントロ師匠(FRA)VSウェイン・アーサーズ(AUS)

なんでサントロが師匠なのかと言うと、簡単に言えばOさんが師匠と呼ぶから。なんでOさんが師匠と呼ぶのかはいろいろ理由があるようなのでここでは省略。しかし帰国後は間違いなく私にとっても師匠になった。もちろんこの試合の段階では、男子テニス界きってのいい人アーサーズの応援。
アーサーズは1回戦、VAの最終試合に組み込まれていたのだが、今回VAのチケットを事前購入していなかったのと、直前の試合が長引いてアーサーズの1回戦がナイトセッションの時間にまで食い込んでしまったため、観戦を諦めてしまった。ほんとは対戦相手がブラジル人と言うこともあり見たいカードだったのだが。1回戦はVA前の大画面やRLA内のバーやスタンドの脇のTV画面で細切れに中継を見たのだが、アーサーズの顔は常に苦しみの表情でいっぱいだった。2セットダウンから、しかも第3セットはタイブレイクを苦しみながらものにし、大逆転劇で勝利を得た苦悩の表情が翌日のスポーツ紙にでかでかと載っていた(アーサーズがでかでかってのもオージーならでは)。 と、そのアーサーズがいつもながらの苦悶の表情で登場。続いてサントロ師匠がいつもながらの悪人顔で登場(笑)オージーっ子たちは地元の現在No.2の登場に喜びまくり、中でも数名の集団がよくわからない応援を始めた(アーサーズの応援隊はなぜか野郎どもオンリーの集団だった)。応援団たちは自作の変な歌は歌うわ、『ゴー!ワイン!』『カモン!ワイン!』『ヨー!ワイン!』と踊り出すわでアーサーズもサントロ師匠も、ついでに私たち慣れない日本人も試合に集中できない。それにしてもオージー訛りではウェインはワインなのだな。私ゃなんだかワインが飲みたくなった。 そのアーサーズの大看板のはずのサービスのスピードは普段より20kmは遅く、間違いなく初戦の疲れをひきずっていた。一方、サントロ師匠は相変わらずマイペースで、しかも元々悪い目つきでアーサーズ応援団を何度と無く睨みつけ凄んでいた。まったくガラが悪いフランス人だ(笑)。 Oさんは師匠のプレーを見るたびに『若者がハマって負けちゃう典型的なおじさんテニスだ』『だけど師匠は若い頃からこんなテニスをしていたんだね?』としみじみ解説してくれた。ほんとにテニスの師匠なんだな、Oさんにとってサントロは。師匠はネット際でのボールの処理も両手打ち。バックハンドボレーも両手打ち。お世辞にもリーチが長い方ではないのにダブルハンドなんて余計不利な気がするんだけど、それでも確実にうまいところに落としてくるんだ、これが。 アーサーズはのっぽさんなので、イヤらしい球を足下に落とすサントロ師匠の『感じ悪い作戦』はことごとく決まる。さらに相手を小馬鹿にしてるのでは?と心配になるほどの意味不明の緩〜いスライス(のような球)は、タイミングが狂うらしくアーサーズはまったくと言っていいほど返せない。その上、自慢のビッグサーブが今日はスモールサーブとあって、あっという間にサントロリードで2セット終わってしまった。この時点でアーサーズは主審にトレーナーをリクエスト。ついでに『あのうるさい応援を止めさせてくれ』と応援団を指さして合図した。主審が『サーブ間では静かにするように』注意しても応援団は『これは俺たちの使命なんだ』と言わんばかりに構わず応援を続ける。アーサーズは『集中出来〜ん』と頭を抱え込んでしまった(笑)。 結局、トレーナーと相談した上でアーサーズは棄権することを決心し、そのまま試合終了。ラケットを片づけるアーサーズの後ろ姿にも野郎ども応援団の歌は続く。アーサーズは振り返って応援団に力なく手を振り、あんまりありがたくもなかったはずなのに『ありがとう』とコートを去っていった。アーサーズは残念だったが、最近肩を傷めていたし、1回戦の激闘を思えば今回は仕方ない。勝ったサントロ師匠の明後日の大一番、フェレーロ戦に期待しよう! ちなみに野郎ども応援団はアーサーズ無き後もしつこく歌い続け、主審に『どんなに歌い続けてもこのコートではもう試合はありません』と場内放送されて観客に笑われても続けていた。ある意味あっぱれ。しかし、ほんとにアーサーズのファンだったのか?

スリチャパンマーク・フィリポーシス(AUS)VSパラドーン・スリチャパン(THA)
その後、小休憩を取って、ナイトセッション男子2回戦を観戦。ナイトセッションはまた地元フィリポーシスの登場。私もOさんもフィリポのいつもながらの大味なテニスが苦手。それよりも昨年後半からやたら絶好調のスリチャパンの成長ぶりに興味があった。しかし、オージーッ子にスリチャパンはほとんど知られておらず、名前すらなんと読むのかも把握されてない様子。タイはオーストラリアに近いような感覚があるんだけど。 当然、観客はほぼ100%の割合でフィリポを応援するもんだから、私たちはこれはスリチャパンを応援するべきだとばかり二人で『布袋さーん』(今井美樹のダンナに似てるから)と連呼した。すると前のオージーカップルが、発音がおもしろかったのか何度も私たちを振り返って笑顔で合図する。ついには、『彼はナニジン?』とか『名前はなんと読むのか?』と聞いてきた。
スリチャパンは日本ではおなじみだが、私が初めて拝見した3年前は『岩男くん』と密かに呼んでいたほど顔も体つきもごつごつした印象だった。ところが、昨年のAIGではとても引き締まってかつ、しなやかな体型になっていてびっくりしたものだった。そのAIGでもまずまずの成績を残したし、そのあとのインドアヨーロッパシーズンもビッグネーム総なめ(クエルテンも含む)で優勝、あっという間にシード選手になるほどランクを上げてきた。 フィリポとの試合中にも股割りを披露して身体の柔らかさをアピールしていたが、やはりこれからの課題はでかい大会での長丁場の経験を積むこと、なのか。この日も調子は全然悪くなかったし、ビッグサーバーが特に苦手という感じはなく、フィリポに引けを取る要素はないのにいつの間にかフルセットで負けてしまった。たしかにフィリポの『スカッドミサイル』がいいところで決まっていたけど。
フルセットの熱戦で地元選手が勝ったので観客たちは大満足。ふたりをスタンディング・オベーションで讃えた。ここで、スリチャパンがいつもの合掌礼拝で感謝の意を表すると、オージーっ子たちはさらに大拍手。私たちの前の席のカップルも『なんていいヤツなんだ』と満足して帰っていった。

おまけ
アンナ・クルニコワ(RUS)VSジュスティーヌ・エナン・アルデンヌ(BER)
実はこのカード、写真を撮っておりません(笑)あんまり標高が高い席だったので全然その気になれなかったのだ。しかもクルニコワはあれだけファンを釘付けにしておきながら、やる気があるのかないのか、大味もいいところで、やけっぱちショットに終始していた。相手がそんな調子だとおつき合いで自分まで調子が狂ってしまう選手が多い中、エナンはきっちりと自分の仕事をこなし、確実にゲームをものにしていった。たったの1ゲームも取れないアンナだったが、それはそれで変な作戦に出るわけでもなく、『今日の私のテニスはこうなのよ!』というスタンスがかえって『あっぱれ!』と思える試合だった。やっと1ゲーム取って拍手喝采を浴びてから遅まきながらもエンジンがかかったようで、エナンのサービング・フォー・ザ・マッチでは何度もデュースにもつれ込み、ファンを湧かせた。結局はエラーショットで幕切れとなったが、ふと、私もエナンよりアンナのプレーばかり見ていることに気がついた。やっぱり、なにかしら他の選手がないものを持っているんだな、アンナは。



観戦記1/13(MON)


観戦記1/14(TUE)


観戦記1/15(WEN)


PHOTO(男子)